2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧
小麦粉には一般に強力粉、中力粉、薄力粉があります。 それぞれ小麦粉に含まれているグルテンの量によって決まります。 グルテンは麦などの穀物の胚乳で生成されるタンパク質です。 小麦を用いた食品の弾力性を決める要因です。 強力粉は「きょうりきこ」と…
イタリアは日本に劣らない麺の食文化を持った国です。 イタリア語のパスタという言葉は英語のペーストと同じ語源です。 小麦粉を水で練ってペースト状にしたものはパスタと呼ばれます。 ですからケーキやパイやタルトもパスタの仲間です。 スパゲッティのよ…
卵の新鮮さは濃い塩水に入れると分かります。 新鮮な卵は沈みます。古い卵は浮かびます。 卵の殻の表面には目に見えない気孔が無数にあります。 時間が経つとそこから水分が蒸発していきます。 水分が少なくなると卵の中の気室が大きくなって軽くなります。 …
コロンブスの卵という話があります。 簡単なことでも最初に思いつくのが難しいことのたとえです。 コロンブスがアメリカに到達したことを祝う晩餐会がありました。 その中にコロンブスの業績を妬む人がいました。 新大陸発見は別に大したことではない。 西に…
申年に穫れた梅のことを申梅(さるうめ)といいます。 昔から縁起の良い梅とされています。 その由来は平安時代に遡ります。 村上天皇の治世に疫病が流行しました。 天皇ご自身もついに病床に伏されることになりました。 当時京都では空也上人が疫病に苦しむ…
梅の季節です。 梅が実る季節に降る雨を梅雨といいます。 しとしと降る小雨を浴びて梅の実は美味しくなります。 私も毎年6月には梅干しを作ります。 梅干しには青梅よりも熟した梅の方が適しています。 実をきれいに洗って水気を切ってから塩に漬けます。 塩…
パウンドケーキは小麦粉と砂糖と卵とバターで作ります。 それぞれ1パウンドずつ使うのでその名がつきました。 1パウンド使わなくても同量ずつ使えばやはりパウンドケーキです。 1パウンドは約450グラムです。 パウンドからキログラムに変換するときは、半分…
3月13日はサンドイッチの日です。 3と3で1を挟むので定められたそうです。 紛らわしいのですが、サンドウィッチの日というのもあります。 11月3日です。 この日はサンドウィッチ伯爵ジョン・モンタギューの誕生日です。 総務省統計局が発表しているので間違…
ビンチョウマグロは漢字で書くと「鬢長鮪」です。 「鬢」とは頭の左右側面の髪のことを指します。 「もみあげ」と考えるとわかりやすいでしょう。 もちろんビンチョウマグロにもみあげはありませんが、 胸ビレがたいへん長く、まるでもみあげを伸ばしたよう…
素麺も冷麦もうどんも小麦粉を練って作られます。 その違いは何でしょうか。 日本農林規格では麺の太さによって分類しています。 麺の直径が1.3ミリメートル未満は素麺です。 1.3ミリメートル以上1.7ミリメートル未満は冷麦です。 1.7ミリメートル以上はうど…
6月19日は太宰治の桜桃忌です。桜桃とはサクランボのことです。 絶筆となった小説「桜桃」にちなんで名づけられたそうです。 甘酸っぱく艶やかなサクランボと廃退的な晩年の太宰治の小説は 似ても似つかないように思えます。 小説の中で桜桃を食べる場面があ…
イワシとサバとサンマは青魚三兄弟です。 今回はサンマの話です。 落語に「目黒のサンマ」という演題があります。 お殿様が目黒に鷹狩りに出かけて初めてサンマを食べる噺です。 江戸時代、サンマは下魚と呼ばれ庶民の食べものでした。 とてもお殿様が口にす…
イワシとサバとサンマは青魚三兄弟です。 今回はサバの話です。 サバもイワシに負けないほど日本人に馴染みの深い魚です。 昔は漁獲量も多く大衆魚として親しまれてきました。 塩焼きにしたり味噌煮にしたり締めサバにして食べられますが、 刺身で食べられる…
イワシとサバとサンマは青魚三兄弟です。 今回はイワシの話です。 イワシは三兄弟の中でも特に日本の食文化に大きく貢献しています。 大衆魚として古くから日本人に愛されてきました。 紫式部はイワシが大好きだったそうです。 当時は下賤の魚として扱われ、…
エンドウ豆ほど多くの名前を持つ食材はありません。 そもそもエンドウ豆という名称は正しいのでしょうか。 エンドウは漢字で書くと豌豆です。 ですからエンドウ豆は豌豆豆となります。 アズキ豆とかダイズ豆という呼び方はしませんが、 エンドウ豆は不思議と…
デコポンはなかなか愛敬のある姿をしています。 ちょっとずんぐりして頭に出っ張りがあるのが特徴です。 一目見るだけで他の柑橘類と区別できますが、 初めは不格好な姿が売れないのではないかと心配されました。 そのためすぐには品種登録されなかったそう…
ビスケットはラテン語の「二度焼いた」という言葉に由来します。 ラテン語系のイタリア語ではビスコットといいます。 同じくラテン語系のフランス語ではビスキュイといいます。 一方クッキーは小さなケーキを意味するオランダ語に由来します。 アメリカに入…
穴の開いている食べものといえば何でしょうか。 まず思い浮かぶのは竹輪です。 竹輪は竹の棒に魚肉のすり身を巻いて焼きます。 そのために穴が開いた形になります。 竹輪に似た食材に竹輪麩というものがあります。 おでんのネタによく使われます。 魚肉の代…
ペペロンチーノはイタリア語でトウガラシのことです。 ペペロンチーニはその複数形です。 ピーマンやパプリカのことをイタリア語でペペローネといいますが、 そのペペローネにチーノが付いたのがペペロンチーノです。 チーノやイーノのことを指小辞といいま…
最近バターが品薄になっているようです。 牛乳が十分にあるのにバターが不足しているのは不思議です。 バターは一箱200グラムで売られることが多いようです。 昔は225グラムだったような気がします。 1ポンドが約450グラムですから、225グラムは半ポンドです…
エシャロットとエシャレットは別の野菜です。 エシャロットは玉ネギの仲間です。 玉ネギを少し小さく細くした姿をしています。 フランス料理に欠かすことができない香味野菜です。 刻んで炒めるとよい香りがします。 主にフランスやアメリカから輸入されてい…
マシュマロは柔らかいものを形容するときによく比喩として使われます。 まるでマシュマロみたいという表現はふわふわしたものを意味します。 マシュマロはメレンゲをゼラチンで固めて作ったお菓子です。 固めたといってもふわふわした柔らかい食感があります…
綿菓子と綿あめは同じものです。 主に西日本で綿菓子、東日本で綿あめと呼ぶそうです。 よくお祭りの屋台で売られるので日本のお菓子と思われることがあります。 じつはアメリカ生まれです。19世紀の末に作られました。 英語ではコットン・キャンディーとい…
食糧やワインの貯蔵庫のことをフランス語でカーヴといいます。 もともとは洞窟を意味する言葉です。 洞窟は光を遮り温度と湿度が一定なので貯蔵に適しています。 貯蔵だけでなく食品の熟成にも向いています フランスにロックフォールというチーズがあります…
スルメはイカを干したものです。 スルメの原料になるイカは主にスルメイカです。 それはスルメイカがスルメに適しているからだけではありません。 スルメイカの漁獲量が他の種類のイカよりも多いからです。 日本近海で獲れるイカの半分以上がスルメイカです…
子どもの頃にこんな民話を読んだことがあります。 ある漁師が海で魚を獲っているとたいへん珍しい魚が網にかかりました。 ウロコが虹色に輝いています。 漁師はその魚を持ってお城に行き、お殿さまに献上しました。 お殿さまはこの魚を見て大いに喜びました…
安倍川餅は静岡の名物です。 つきたてのお餅に黄な粉と白砂糖をまぶしたものです。 安倍川のほとりの茶屋で生まれたと伝えられています。 徳川家康が安倍川に立ち寄った際に献上されたそうです。 これを食べて絶賛した家康が安倍川餅と命名したという説があ…
今川焼きは小豆餡を包んだ円盤状の焼き菓子です。 出来立ての熱々をいただくのが何よりもおいしいです。 全国的に人気のある焼き菓子です。 円形のくぼみが並んだ鉄板を使って焼き上げます。 屋台で作られることが多く、職人の技を見るのも楽しいものです。 …
シュークリームのシューはフランス語でキャベツのことです。 シュークリームはフランス語と英語を組み合わせた日本語です。 フランス語でシュー・ア・ラ・クレームといいます。 ちなみに英語でシュークリームというと靴墨のことを意味します。 英語ではクリ…
カステラはポルトガル語のカステーラから来ています。 これはスペインのカスティリャ地方を指すポルトガル語です。 カスティリャ地方で作られていた焼き菓子がカステラの原型といわれています。 ポルトガルにはカステラという名前の焼き菓子はないそうです。…