エンドウ豆ほど多くの名前を持つ食材はありません。
そもそもエンドウ豆という名称は正しいのでしょうか。
エンドウは漢字で書くと豌豆です。
ですからエンドウ豆は豌豆豆となります。
アズキ豆とかダイズ豆という呼び方はしませんが、
エンドウ豆は不思議と違和感なく聞こえます。
原産地はウズベキスタンのフェルガナ地方といわれています。
中国名では当地のことを大豌国と表記します。
大豌国の豆であることから豌豆と呼ばれたようです。
エンドウ豆はサヤの硬い種類と柔らかい種類があります。
サヤの硬い種類は完熟した豆を収穫して乾燥させます。
使うときは豆を水で戻してから煮ます。
みつ豆に使われる赤エンドウ豆やウグイス豆に使う青エンドウ豆があります。
サヤの柔らかい種類は、未熟な豆を食べる実エンドウと
若いうちにサヤごと収穫するサヤエンドウがあります。
グリーンピースは実エンドウの仲間です。
スープ、かき揚げ、卵とじ、豆ご飯にして食べます。
シューマイやカツ丼のアクセントにも使われます。
絹サヤやスナップエンドウはサヤエンドウの仲間です。
スナップエンドウはよくスナックエンドウと呼ばれることがあります。
正しくはスナップエンドウです。
さらにエンドウ豆は豆苗として若い芽も食べられています。
もともと豆苗は中華料理の食材でしたが日本でも人気が高まっています。
栄養価が高くクセがなくしかも低価格で入手できます。
食材の優等生です。
スープや炒め物やサラダにするとシャキシャキ感が楽しめます。
若い芽でもほのかにエンドウ豆の味と香りが感じられます。
ところでメンデルがエンドウ豆を交配して遺伝の法則を発見した話は有名です。
マメ科は交配しやすく成長が早いので実験しやすかったのでしょう。
本当にエンドウ豆は大活躍ですね。