おいしいことば

四季の料理と食材は美しい名を持っています。おいしい食べもののおいしいことばを探してみましょう。

2024-01-01から1年間の記事一覧

TKGとは何か

最近は日本各地で外国人観光客が増えています。 円安の影響なのかもしれません。 昔は身勝手な外国人観光客もいました。 自国の流儀を押し通す人もいました。 どこの国でも英語を話すのは当然とばかりに 無遠慮に英語で話しかける人もいました。 心なしか、…

ゆで卵はなぜおでこで割るのか

ゆで卵は最も簡単な卵料理です。 手軽に美味しく食べられます。 家庭でも作ることができますが、 お店でも売られています。 じつは、ゆで卵売りの歴史はたいへん古く、 江戸時代にはすでに売られていました。 江戸時代は貨幣経済が発達しておかげで、 都市部…

卵はなぜ常温で売られるのか

鶏卵は賞味期限の定まった生鮮食品です。 産卵から約2週間とされています。 一個ずつ、期限を記したシールが貼られたり、 インクジェットで表面に印字されています。 期限内に消費することはもちろん大切ですが、 購入後すぐに冷蔵庫で保存する必要がありま…

なぜイースターには卵なのか

イースターは、キリスト教のお祭りです。 復活祭とも呼ばれます。 春分の後の最初の満月の次の日曜日と定められています。 日本ではちょうど春休みの時期に当たります。 イースターといえば彩色された卵がつきものです。 イースターエッグと呼ばれています。…

チーズを何かにたとえると

ワインの色と香りと味わいは、昔から表現が決まっています。 他の何かにたとえて表現します。 色は、植物や宝石などにたとえられます。 香りは、花や果実や香草や香辛料などにたとえられます。 味わいは、シルクやビロードなどにたとえられます。 それを手が…

高原で熟成するチーズ

イタリアに「ビット」というチーズがあります。 生産量が少なく、希少価値の高いチーズです。 ロンバルディア地方の渓谷で作られます。 スイスの国境に近い山岳地帯です。 原料は、この地方の伝統牛から得られる牛乳です。 搾乳される季節は限られています。…

洞窟で熟成するチーズ

食糧やワインの貯蔵庫のことをフランス語でカーヴといいます。 もともとは洞窟を意味する言葉です。 洞窟は光を遮り温度と湿度が一定なので貯蔵に適しています。 貯蔵だけでなく食品の熟成にも向いています フランスにロックフォールというチーズがあります…

銀行で熟成するチーズ

「イタリアチーズの王様」と呼ばれるチーズがあります。 パルミジャーノ・レッジャーノです。 名前は、パルマおよびレッジョ・エミリアという地名に由来します。 エミリア・ロマーニャ州、ロンバルディア州で作られています。 イタリアにはDOPと呼ばれる原産…

引き千切られて作られるチーズ

モッツァレラは不思議な食感を持ったチーズです。 初めて食べたときは、本当にチーズかと疑いました。 できたての寄せ豆腐のようでもあり、 つきたての餅のようでもあります。 一般の熟成チーズの過程を経ることはありません。 そのためフレッシュチーズに分…

シェフの帽子はなぜ長いのか

「レミーのおいしいレストラン」という映画があります。 ディズニーアニメーションの名作です。 主人公のレミーはネズミですが、料理の天才です。 パリのレストランで若い見習い料理人に出会います。 その若い見習い料理人はまったく料理ができません。 そこ…

カキフライは日本生まれの洋食

「和食」に対して「洋食」と呼ばれる料理があります。 その多くは、日本生まれの西洋風の料理を指します。 洋食のほとんどは、明治以降に考案されましたが、 カキフライもまた明治時代に生まれた洋食です。 カキに小麦粉、溶き卵、パン粉をまぶして高温の油…

フランスに渡った日本の牡蠣

生牡蠣はヨーロッパの人々に好まれていますが、 とくにフランスの人々に愛されています。 フランス料理のオードブルに生牡蠣は欠かせません。 そして生牡蠣にフランス産の白ワインは欠かせません。 フランスの牡蠣といえは「ブロン」という種類が有名です。 …

森を育てると牡蠣が美味しくなるのはなぜか

広島県の牡蠣養殖業者は昔から森の植樹活動に携わっています。 なぜ森を育てると牡蠣が美味しくなるのでしょうか。 海と山では無関係のように思われるかもしれませんが、 じつは海を豊かにするには山の環境が大切なのです。 広島湾にはいくつもの川が流れ込…

Rのつかない月に牡蠣を食べない理由

冬は牡蠣が美味しい季節です。 煮ても焼いても生でも美味しいです。 生牡蠣には紅葉おろしとアサツキがよく合いますが、 欧米では生牡蠣にレモンを搾るのが定番です。 今でこそ日本の刺身や寿司は世界的に知られていますが、 もともと欧米の人々は魚介類を生…

なんで関東で鶏肉のこと「かしわ」ゆわへんねん

「夢路いとし喜味こいし」師匠は昭和を代表する漫才師でした。 「上方漫才の至宝」と称される名人芸で親しまれました。 兄のいとし師匠がボケ役、弟のこいし師匠がツッコミ役でした。 思わずくすっと笑ってしまう味わいのある話芸が特徴でした。 上方では鶏…

坂本龍馬が愛した軍鶏鍋はどのような鍋か

坂本龍馬の好物が軍鶏鍋だったことはよく知られています。 暗殺された最期の日も軍鶏鍋を食べようとしていました。 注文した鍋が届く前に刺客の襲撃を受けたと伝えられています。 司馬遼太郎の小説「竜馬が行く」ではそう描かれています。 軍鶏(シャモ)と…

湯豆腐を愛した歴史上の人物といえば

太宰治は底なしの大酒呑みとして知られていますが、 酒の肴に湯豆腐を好みました。 毎日豆腐屋から何丁もの豆腐を買い求めていたので、 近所で評判になるほどだったそうです。 豆腐は酒の毒を消すというのが彼の主張ですが、 もちろんそれは酒を呑むための口…

なぜ京都の湯豆腐は美味しいのか

湯豆腐は京都の南禅寺で生まれたと伝えられています。 そのせいか、京都には美味しい湯豆腐のお店があります。 なぜ京都の湯豆腐は美味しいのでしょうか。 それは京都の豆腐が美味しいからです。 では、なぜ京都の豆腐は美味しいのでしょうか。 それは京都の…