おいしいことば

四季の料理と食材は美しい名を持っています。おいしい食べもののおいしいことばを探してみましょう。

のっぺい汁ののっぺいとは何か

のっぺい汁は日本各地に伝わる郷土料理です。 里芋、大根、ニンジン、シイタケ、豆腐、コンニャクなどの具を すまし汁に仕立てて葛粉や片栗粉でとろみをつけたものです。 ゴボウ、レンコン、油揚げ、鶏肉、蒲鉾が入ることもあります。 とろみをつけないこと…

けんちん汁のけんちんとは何か

けんちん汁は、大根、ニンジン、ゴボウ、里芋、豆腐、コンニャクを 胡麻油で炒めて出汁で煮込み、醤油で味を調えたすまし汁です。 地域によって多少具材が異なり、ネギやシイタケが入ることがあります。 しかし元来は精進料理ですから、肉類や魚介類は一切使…

味噌汁の具として愛される素材

私たちにとって味噌汁はたいへん身近な料理ですが、 味噌汁の具の中で最も愛されている素材は何でしょうか。 一番人気が高い味噌汁の具は豆腐だそうです。 ここ数十年来ずっと第一位を守り続けています。 第二位はワカメですが、豆腐には遥かに及びません。 …

竹に虎とはどんな料理か

「牡丹に唐獅子、竹に虎」という図柄があります。 調和の取れた相性のよい組み合わせとされています。 梅に鶯、松に鶴、紅葉に鹿などと同様に昔から伝わる図柄です。 京都南禅寺の方丈の欄間の両面透かし彫りは有名です。 名工と謳われた左甚五郎の作と伝え…

土用丑の日に鰻を食べてはいけない理由

土用丑の日に鰻を食べる習慣は昔からありますが、 最近は、土用丑の日に鰻を食べるべきではないという意見があります。 なぜ食べてはいけないのか疑問に思われるかもしれません。 しかし反対派の意見にも一理あります。 それは食品ロスを生み出す原因となっ…

土用丑の日に鰻を食べる理由

土用丑の日に鰻を食べる習慣が生まれたのは江戸時代です。 平賀源内が発案したという話は有名です。 もともと鰻は寒い季節に旬を迎えます。 夏にはどうしても消費が落ちてしまいます。 しかも暑い季節はさっぱりしたものが食べたくなります。 蒲焼きの濃厚な…

鰻丼と鰻重

鰻丼と鰻重の違いは何でしょうか。 どちらもご飯の上に鰻の蒲焼きを乗せてタレをかけた料理です。 しかし食器の形状が料理の質に大きく影響します。 丼は陶器ですから保温性が高いのが特徴です。 お重は漆器ですから、その点はやや不利です。 しかしお重は何…

あられ丼と海鮮丼

食べものとは関係のない気象現象の用語ですが、 「みぞれ」とは雪と雨が混ざったものを指します。 「ひょう」と「あられ」は積乱雲から降ってくる氷の粒です。 直径5ミリ以上のものを「ひょう」、それ未満を「あられ」と呼びます。 お菓子の「あられ」は「あ…

みぞれ丼とみぞれ煮

大根おろしを和えた料理を「みぞれ」といいます。 みぞれ丼、みぞれ煮、みぞれ鍋などがそうです。 みぞれに組み合わせる食材には決まりがありません。 さまざまな食材を使ってみぞれを作ることができます。 一般には鶏肉や豆腐やナスを使うみぞれが多いよう…

中華丼と中華まん

中華丼はご飯の上に八宝菜を盛りつけた料理です。 ご飯に盛らないときは普通の八宝菜定食です。 八宝菜はもともと広東料理といわれています。 肉や魚介類や野菜を使った五目うま煮の一種です。 八宝菜に使われる具材は必ずしも八種類とは限りません。 八とい…

天津丼と天津甘栗

天津丼や天津飯と呼ばれる料理があります。 蟹玉をご飯に乗せて甘酸あんをかけた料理です。 主に東日本では天津丼、西日本では天津飯と呼ぶそうです。 しかし中国の天津市には天津丼も天津飯もありません。 日本で考案されたというのが定説です。 こうした料…

イースターの卵

イースターとは、キリスト教のお祭りです。 復活祭とも呼ばれます。 春分の日の後の最初の満月の次の日曜日と決められています。 ですから毎年、イースターの祝日は異なります。 四月の初旬から中旬になることが多いようです。 イースターという名称は、「エ…

ダチョウの卵

世界最大の卵はダチョウの卵です。 ニワトリの卵の約25倍もあるそうです。 1個のニワトリの卵は約60グラムですから ダチョウの卵の重さは約1.5キログラムにもなります。 しかしこれだけ大きいと料理方法が限られます。 ゆで卵にするには巨大な鍋が必要です。…

ウズラの卵

ウズラはキジ科の鳥類の中で最も小さい鳥です。 家禽として飼われている鳥の中でも最小です。 和名のウズラは、埋まる姿から名づけられたといわれています。 アジア各地に分布していますが、学術名にジャポニカという語がつく種類が 私たちにお馴染みのウズ…

卵は優等生

卵は「食材の優等生」、「物価の優等生」と言われています。 栄養価が高く、しかも安価だからです。 通常は10個1パックが200円から300円で売られています。 1個当たり20円から30円といったところです。 安売りするときは1個当たり10円ほどに下がることもあり…

伊達巻き

伊達巻きは、甘いフワフワの玉子焼きです。 おせち料理の一品としてお馴染みです。 独特の渦巻きの形は、熱いうちに「巻き簾」で巻いて作ります。 フワフワの秘密は玉子に海老や白身魚のすり身を入れるからです。 はんぺんを使うこともあるそうです。 焼き方…

卵かけご飯

海外では一般に鶏卵を生で食べることはありません。 たいていは加熱調理します。 それは「サルモネラ菌」による食中毒を避けるためです。 日本では生で食べることを前提に鶏卵を生産しています。 そのため出荷前に卵を完全洗浄して殺菌しています。 「次亜塩…

月見丼

月見そばや月見うどんのように卵を乗せた料理を「月見」と呼びます。 月見丼もその一つです。 ご飯の上にただ卵が乗っているだけではありません。 肉や魚や野菜などを使った料理と組み合わせた丼です。 たとえば鶏肉のそぼろやイカの納豆和えやキノコの甘辛…

木の葉丼

木の葉丼は衣笠丼に似ています。 お揚げの代わりに、短冊に切った蒲鉾を使った丼です。 薩摩揚げや竹輪を使うこともあるそうです。 衣笠丼と同じように甘辛く煮て卵でとじてご飯に乗せます。 シイタケやタケノコが入ることもあります。 三つ葉を散らすところ…

衣笠丼

衣笠丼は京都発祥の丼物です。 甘辛く煮たお揚げと青ネギを卵でとじてご飯に乗せた丼です。 青ネギには九条ネギを使うのが京都流です。 衣笠丼の名前は京都の衣笠山に由来します。 衣笠山は、宇多天皇が真夏に雪景色を見たいと所望されたときに 白絹をかけた…

ピーナッツはピーなのかナッツなのか

ピーナッツは日本語では落花生といいます。 花が落ちて実が生ることから落花生と名づけられました。 花が咲いた後に子房の蔓が伸びて地中に潜り込みます。 地中で子房が膨らんで結実したものが落花生です。 一般には、殻が付いた状態の豆のことを落花生と呼…

スイカは野菜かフルーツか

スイカは夏を代表する果物ですが、野菜に分類されることがあります。 はたしてスイカは果実なのでしょうか、野菜なのでしょうか。 農林水産省の定義では「果実的野菜」と呼ばれています。 つまり果実的であってもじつは野菜だということです。 スイカの他に…

土用丑の日が二回ある理由

令和二年は土用丑の日が二回あります。 令和元年は一回しかありませんでした。 土用丑の日が一年に二回あるときは、 一の丑、二の丑と呼ばれることがあります。 土用丑の日はどのように決まるのでしょうか。 そもそも土用とは何でしょうか。 土用は二十四節…

山の芋が鰻になる

「山の芋が鰻となる」ということわざがあります。 あり得ないことが実際に起きることのたとえです。 山芋も鰻も長細い形をしています。 その形から連想できなくもありません。 精がつく食べものであることも似ています。 肉食が禁じられている僧侶がこっそり…

山芋と長芋

山芋と長芋は何が違うのでしょうか。 じつはたいへんややこしい話なのですが、 違うものでもあり同じものでもあります。 そもそも山芋という品種はありません。 学術的には「山の芋」というのが正式な名称です。 山野に自生する自然薯のことを指します。 里…

とろろと山かけ

6月16日は「麦とろの日」だそうです。 麦とろとは麦飯に「とろろ」をかけた料理です。 山芋や長芋をすり卸したものをとろろといいます。 出汁や醤油で味をつけ、青海苔などの薬味を添えます。 食材に上にとろろをかけたものは「山かけ」といいます。 山芋を…

ジャガイモはなぜフランスに広まったのか

フランス語でジャガイモのことを「ポム・ド・テール」といいます。 「大地のリンゴ」という意味です。短く「ポム」ともいいます。 フライドポテトのことを英語で「フレンチフライ」といいますが、 フランス語では「ポム・フリット」と呼んでいます。 ポム・…

ジャガイモはなぜドイツに広まったのか

ドイツ料理といえば真っ先にジャガイモが思い浮かびます。 代表的な料理は「ジャーマンポテト」かもしれません。 ところがドイツにはジャーマンポテトという料理はないそうです。 意外に思われますが、そういう呼び方をしないということです。 たしかにドイ…

男爵芋の男爵とは誰か

コロッケに向いているジャガイモな何でしょうか。 ジャガイモなら何でもいいというわけではありません。 ほくほくしたコロッケを作るには「男爵芋」が適しています。 ところで男爵芋の男爵とは誰のことでしょうか。 明治時代に活躍した実業家の川田龍吉男爵…

コロッケが肉屋さんで売られるのはなぜか

日本語のコロッケの語源はフランス語のクロケットに由来します。 クロケットは小さな円筒形をした揚げ物料理のことです。 日本にクロケットが伝わったのは明治時代です。 コロッケという名称で西洋料理店の人気メニューになりました。 当時のコロッケはいわ…