デコポンはなかなか愛敬のある姿をしています。
ちょっとずんぐりして頭に出っ張りがあるのが特徴です。
一目見るだけで他の柑橘類と区別できますが、
初めは不格好な姿が売れないのではないかと心配されました。
そのためすぐには品種登録されなかったそうです。
しかし見た目の無骨さを逆にセールスポイントにして成功しました。
誰が命名したか分かりませんが素晴らしいネーミングだと思います。
品種としては不知火(しらぬひ)と呼ばれます。
不知火のうち一定の基準を満たすものだけがデコポンと呼ばれます。
糖度13度以上、クエン酸1パーセント以下というのがその基準だそうです。
不知火は清美とポンカンの交配によって生まれました。
同じく清美とポンカンから生まれた品種にはるみがあります。
ですから不知火とはるみは兄妹です。
ポンカンの系統が異なるために味も姿も異なります。
親である清美は温州ミカンのおいしさとオレンジの香りを持っています。
交配しやすい品種であるために多くの子供たちがいます。
不知火、はるみ、せとか、せとみ、はれひめ、天草、麗紅、姫小春たちは
すべて清美から生まれました。
清美お母さんはたくましい母親ですね。