おいしいことば

四季の料理と食材は美しい名を持っています。おいしい食べもののおいしいことばを探してみましょう。

バターの風味

最近バターが品薄になっているようです。

牛乳が十分にあるのにバターが不足しているのは不思議です。

 

バターは一箱200グラムで売られることが多いようです。

昔は225グラムだったような気がします。

 

1ポンドが約450グラムですから、225グラムは半ポンドです。

品薄対策で200グラムに減ったわけではないと思いますが。

 

バターの生産量が世界一多いのはインドです。

ベジタリアンが多いインドでは、乳製品が貴重なタンパク源です。

 

ヨーロッパでもバターは欠かすことのできない食材です。

英語でブレッド・アンド・バターというと生活必需品を意味します。

日本語でいうと米と味噌といった感じでしょうか。

 

ヨーロッパの市場では多様なバターが売られています。

白っぽいバターもあれば黄色っぽいバターがあります。

牛のバターだけではなく羊や山羊や水牛のバターもあります。

生産地によってバターの個性も様々です。

 

ちょうど日本の市場で多様な味噌が売られているのと同じです。

白味噌もあれば赤味噌もあります。

米味噌、麦味噌、豆味噌など原料も様々です。

生産地による風味の違いも際立っています。

 

和食で味噌を使い分けるのと同じようにバターも使い分けられます。

料理によって溶かしバターや澄ましバターを使うこともあります。

 

日本ではあまり馴染みがありませんが発酵バターというものがあります。

その名の通り乳酸菌で発酵したバターです。

 

日本では一般に発酵していないバターが流通しています。

ヨーロッパでは発酵バターの方が主流だそうです。

 

豊かな香りと深い風味が味わえるバターです。

ほのかにヨーグルトのような酸味も感じられます。

 

バケットに塗って食べるだけで十分満足できます。

他に何も要らないと思えるほどおいしいバターです。

 

日本人がご飯と味噌汁だけで満足できるような感じでしょうか。

バターも味噌も奥が深い食材です。