味噌汁の具といえば、豆腐やネギやワカメが定番です。
ダイコンやジャガイモや油揚げも人気があります。
毎日いただく料理ですから、お決まりの具が好まれます。
あまり奇抜な具に挑戦する人は多くありません。
しかし、最近は新しい味噌汁が登場しています。
たとえば、ズッキーニの味噌汁です。
ズッキーニはカボチャの仲間だそうですが、
食材としては、ナスに近い野菜です。
味が淡白で、天婦羅などの和食にも合います。
味噌汁に入れても美味しくいただけます。
オクラも味噌汁によく合う野菜です。
「とろみ」があるのが特徴です。
小口切りにすると粘りが出て、生食することが多いのですか、
もともと煮込み料理に向いている食材です。
ガンボという鍋料理によく使われます。
ちなみに、オクラという名称は日本語ではありません。
何だか日本語っぽく感じられますが、英語です。
エリンギもまた味噌汁に合います。
キノコ類はたいてい味噌汁に合いますが、
エリンギも例外ではありません。
他の食材との相性がよいところも
たいていのキノコ類と同じです。
意外に思われるのがトマトの味噌汁です。
私も初めは正直に言って驚きました。
トマトは生食することが多い野菜ですから、
味噌汁に合うとは思いませんでした。
しかし欧米ではよく煮込み料理に使われます。
トマトスープやトマトソースがその例です。
じつはトマトにはグルタミン酸が多く含まれます。
昆布や干し椎茸にも含まれる旨み成分です。
グルタミン酸に熱を加えると旨みが活性化するので、
トマトを加熱調理することは理に適っています。
イノシン酸を多く含むカツオ節のだしに合います。
トマトの味噌汁が美味しいのはそのためです。
トマトだけを味噌汁の具にしても美味しいのですが、
他の野菜と組み合わせると、さらに美味しくなります。
トマトと玉ネギの味噌汁やトマトと溶き卵の味噌汁は、
割とよく知られています。
また、トマトとズッキーニの味噌汁、トマトとオクラの味噌汁、
トマトとエリンギの味噌汁もお薦めです。
アスパラやカリフラワーも合うかもしれません。
新しい美味しさを発見することは楽しいことです。