冬瓜(とうがん)は夏の野菜です。
夏に旬を迎えるのになぜ冬瓜というのでしょうか。
保存が利き、夏に収穫したものが冬まで日持ちするからだそうです。
また冬瓜には体を冷やす効果があるため暑い夏に冬の気分をもたらすので
冬瓜と名づけられたという説もあります。
クセのない淡白な味は他の食材との相性もよく、
煮物やスープや風呂吹きにして食べるとおいしいです。
私は暑い季節に薄い出汁で煮た冬瓜を冷蔵庫に常備しておきます。
冷たい冬瓜はつるりと喉を通り食欲をそそります。
冬瓜は皮が堅いので厚目に皮を剥きます。
中の種のワタの部分を取り除き一口大に切ります。
煮崩れを防ぎ仕上がりをよくするために面取りをすると
あんなに大きかった冬瓜が少なく感じられます。
広東料理では皮を剥かずに丸ごと器として使うこともあります。
中をくり抜き干しエビや干しシイタケで作ったスープを入れます。
皮に彫刻のような切り込み模様を施します。
それを丸ごと蒸し器にかけて加熱します。
味も見た目も芸術的な冬瓜料理です。
また甘く煮たものを冷たくしてデザートとして食べることもあるそうです。
冬瓜は料理人の想像力を掻き立てる食材です。