おいしいことば

四季の料理と食材は美しい名を持っています。おいしい食べもののおいしいことばを探してみましょう。

味の違い

中華料理は食材が多いことで有名です。

とくに広東料理では多様な素材を扱います。

 

昔から、机以外の四つ足は何でも食べるといわれてきました。

最近では、飛行機以外の飛ぶものは何でも食べるともいうそうです。

 

中華料理の味の基本は次の5つです。

甜(甘い)咸(塩辛い)酸(すっぱい)辣(辛い)苦(苦い)

 

さらに四川料理には、麻(辛い)が加わります。

 

辣は唐辛子のようなヒリヒリする辛さを表わします。

麻は山椒のようなしびれる辛さを表わします。

 

日本語ではどちらも辛いといいます。

ワサビのようにツンとした刺激も辛いといいます。

 

英語ではすべてhotと表現します。

 

日本語では塩辛いことも辛いといいます。

塩分の多い食品を辛口ということがあります。

たとえば「辛口塩鮭」のように。

 

英語で塩辛いことをsaltyと表現します。

 

辛口の反対は甘口や薄口です。

塩分が低いことを意味します。

どちらの表現が好まれるか地方によって違うようです。

 

ただしお醤油の場合は逆です。

薄口醤油は色が薄く塩分が濃い醤油のことです。

濃口醤油は色が濃く塩分が薄い醤油のことです。

 

お茶には、渋味、苦味、甘味、無味の四つの味があるそうです。

無味を感じる境地に至るとお茶の達人だそうです。

 

先日風邪を引いたとき、お茶の味がまったく感じられませんでした。

いよいよ私も達人かと思いました。

 

風邪が治ったら凡人に戻っていました。