卵は「食材の優等生」、「物価の優等生」と言われています。
栄養価が高く、しかも安価だからです。
通常は10個1パックが200円から300円で売られています。
1個当たり20円から30円といったところです。
安売りするときは1個当たり10円ほどに下がることもあります。
じつはこの価格は数十年もの間あまり変わっていません。
今から60年以上前の昭和30年代もこの水準でした。
カツオがお遣いを頼まれて卵を買いに行く場面があります。
その当時の卵は1個ずつばら売りされていました。
割れないように卵屋さんが古新聞で包んでくれました。
漫画の中ではたしか値段が15円か20円だったように覚えています。
現在の物価が当時の十数倍であることを考えると安定した価格です。
逆に言えば、昔は卵が高級食材だったということです。
今の価格に換算すると1個150円から200円ではないでしょうか。
ですから卵焼きはたいへんなご馳走です。
子どもたちにも人気の料理でした。
「巨人、大鵬、卵焼き」という言葉が残っているほど
昭和時代には絶大な人気を誇っていました。
現代はカレーやハンバーグなどの人気メニューに押され気味ですが、
庶民的に愛されている料理であることに変わりありません。
卵はおかずとしても優等生です。