伊達巻きは、甘いフワフワの玉子焼きです。
おせち料理の一品としてお馴染みです。
独特の渦巻きの形は、熱いうちに「巻き簾」で巻いて作ります。
フワフワの秘密は玉子に海老や白身魚のすり身を入れるからです。
はんぺんを使うこともあるそうです。
焼き方も普通の玉子焼きとは異なります。
溶いた玉子をフライパンに流し込み、フタをして弱火で蒸し焼きします。
カステラのようにオーブンで焼くこともあります。
そのため食感がカステラによく似ています。
一説によると伊達巻きの発祥は長崎であるとも言われています。
ところで伊達巻きの名前の由来は何でしょうか。
伊達政宗の好物だったからという説が有力ですが、真偽はわかりません。
伊達もの、伊達男、伊達飾りという言葉があるように、
伊達政宗はおしゃれで派手好きな武将として知られています。
見映えのよいものには伊達という名がつけられることが多いので
伊達巻きもそのような命名だったと考えられます。
もしかしたら、「だし巻き玉子」をおしゃれに巻いたものを
「伊達巻き玉子」と呼んだのかもしれません。
おせち料理の重箱の中でも伊達巻きは一際目立っています。
盛りつけるときは、渦の向きは右巻きにするのが正しいそうです。
つまり「の」の字に見えるように盛りつけます。
おせち料理には一つ一つ意味がありますが、伊達巻きは「学業成就」です。
昔の書籍である「巻き物」に似ているからです。
ぜひ受験生は、お正月に伊達巻きを食べて頑張ってほしいと思います。