餃子が日本に伝わったのは江戸時代と考えられています。
明から来日にした朱舜水が伝えたといわれています。
手厚く迎えたのは、水戸の徳川光圀公です。
水戸の黄門様として有名な水戸徳川家の第二代藩主です。
深く朱舜水を敬愛していたそうです。
丁重に招かれた朱舜水は、儒学とともに明の食文化も伝えました。
その一つに餃子という料理があったようです。
そのため、最初に餃子を食べた日本人は、徳川光圀公だったそうです。
ただし、助さんと格さんが一緒に食べたかどうかわかっていません。
豚の挽き肉が簡単に調達できない時代のことですから、
餃子を作るのもたいへんなことだったと思います。
何よりも当時は獣肉を食べることが禁忌とされていました。
本当に徳川光圀公は餃子を召し上がったのでしょうか。
じつは徳川光圀公は、好奇心の強い御仁だったそうです。
特に南蛮渡来の食品に興味を持っていたといいます。
チーズやワインも好んでいたと伝えられています。
さらに食肉に対する深い理解もありました。
生類憐みの令のご時世にあっても、食肉を意に介しません。
牛肉や豚肉や羊肉を平然と食べていたそうです。
ですから喜んで餃子を召し上がったことでしょう。
ちなみに、生類憐みの令を発した五代将軍徳川綱吉公は、
徳川光圀公の従兄に当たります。
宗家に対する水戸家の対抗意識があったのかもしれません。
そしてラーメンの作り方も伝授しました。
徳川光圀公は朱舜水を介して長崎から干した豚肉を取り寄せました。
その豚肉を使ってラーメンのスープの出汁を取ったそうです。
最初にラーメンを食べた日本人も、徳川光圀公だったかもしれません。
ただし、助さんと格さんが一緒に食べたかどうかわかっていません。