
ドーナツは小麦粉の生地を油で揚げた甘い揚げ菓子ですが、
世界各地には多くの種類のドーナツがあります。
それはドーナツが世界中で愛されている証拠です。
食べる人を誰でも幸せにしてくれます。
沖縄の郷土料理「サーターアンダギー」もその一つです。
食べる人を笑顔にする縁起のよいドーナツです。
「サーター」は砂糖、「アンダ」は油のことを意味し、
「アギー」は揚げたものを意味します。
その名の通り、砂糖で甘くした小麦粉の生地を揚げたのが、
サーターアンダギーです。
起源は古く、琉球王国時代に清から伝わった揚げ菓子が、
サーターアンダギーの原型と考えられています。
現在でも中国には「開口笑」と呼ばれている揚げ菓子が
あるそうです。
油で揚げるときに表面にできる割れ目が、口を開けて
笑っている顔に見えることが名前の由来です。
その笑顔を受け継ぐのがサーターアンダギーです。
沖縄では縁起物として祝い事には欠かせません。
ところで、通常のドーナツには割れ目ができないのに、
なぜサーターアンダギーは割れるのでしょうか。
その秘密は揚げ方にあります。初めからゆっくりと
低温で揚げるのがコツです。
低温で揚げることによって、内部に生じる気泡が小さく、
生地の密度が濃くなります。
そのため通常のドーナツよりもどっしりとした食感があり、
食べ応えが十分に感じられます。
また、低温で揚げるので球状の生地の表面がしっかり固まってから
内部が少しずつ膨張していきます。
それが表面に亀裂を生じさせ、きれいな割れ目となります。
独特の笑顔はこうして作られます。
さらに、サーターアンダギーは低温で時間をかけて中までしっかり
火を通しているので日持ちがします。
気候の温暖な沖縄でも、数日間は常温で保存できます。
そのため祝い事には一度に大量に作られます。
沖縄の地域によっては、大人の拳の大きさほどに揚げる
巨大なサーターアンダギーもあるそうです。
もし大人の顔の大きさに揚げるサーターアンダギーがあれば、
きっと笑顔に見えることでしょう。