
パイの起源ははっきりしていませんが、すでに古代エジプトには、
小麦粉を練った生地を使う料理があったと伝えられています。
パイ生地で具材を包む料理の発祥には、様々な説がありますが、
古くからイギリスで作られてきたことは間違いありません。
現在でも、伝統的なイギリス料理として多様なパイ料理があり、
それらはイギリスの食文化が伝わった国にも広まっています。
たとえば、オーストラリアやニュージーランドでは、
ミートパイが国民食になっています。
とくに、オーストラリアンフットボールの試合の観戦には、
オーストラリアンミートパイが欠かせません。
ちょうど、アメリカの野球の試合の観戦にホットドッグが
欠かせないのと同じです。
パイの利点は、パイ生地に包まれているので、ホットドッグや
ハンバーガーのように手で持って食べられることです。
ところが、パイ生地で包まれていないパイ料理があります。
「シェパーズパイ」がそうです。
シェパーズパイは、羊肉の挽き肉を野菜と一緒に煮込み、
マッシュポテトを乗せてオーブンで焼く料理です。
マッシュポテトの表面にきれいに焼き色がつき、
まるでパイ生地のように見えます。
サクサクしたパイ生地の食感とはまた一味違って、
ふわふわしたマッシュポテトの食感が魅力です。
シェパーズパイとは「羊飼いのパイ」という意味ですが、
羊肉を使うことから名づけられたのかもしれません。
ちなみに牛肉を使う場合は「コッテージパイ」といいます。
「田舎小屋のパイ」という意味です。
シェパーズパイもコッテージパイも庶民的な家庭料理として
イギリス中で愛されています。
たとえば英米合作映画「ハリー・ポッターと秘密の部屋」にも
シェパーズパイが登場します。
ハリーが入学した魔法魔術学校の食堂の人気メニューとして、
美味しそうに描かれています。
魔法魔術学校の生徒たちにもたいへん好まれているようですが、
もちろん魔法で作った料理ではありません。
おそらく食堂のおばさんが心を込めて作っているのでしょう。
ですから「お残しは許しまへんで」と言うかもしれません。
あっ、それはハリー・ポッターではありませんね。
日本のアニメの忍術学園の食堂でした。