おいしいことば

四季の料理と食材は美しい名を持っています。おいしいことばを探してみましょう。

バターがフランスで愛される理由

 

近年は国内でバターの品薄が続いていました。牛乳が十分に

足りているのにバターが不足しているのは不思議です。

 

バターは一箱200グラムで売られることが多いようですが、

昔は225グラムだったような気がします。

 

1ポンドが約450グラムですから、225グラムは半ポンドです。

ヨーロッパに倣って半ポンド単位で売られていたのでしょう。

 

しかし、最近は物価高の影響もあって200グラムに減った

のかもしれません。

 

ところで、バターの生産量が世界一多いのはインドです。

ベジタリアンが多く、乳製品は貴重なタンパク源です。

 

ヨーロッパでもバターは欠かすことのできない食材です。

とくにフランス料理ではバターが欠かせません。

 

フランスには「ホウレンソウにバターを入れる」という

ことわざがあります。

 

暮らしを豊かにするという意味です。フランス人にとって

バターは裕福さの象徴なのです。

 

英語の「ブレッド・アンド・バター」が必要不可欠な食材を

意味するのとは対照的な表現です。

 

フランスの市場ではさまざまな風味のバターが売られています。

白っぽいバターもあれば黄色っぽいバターもあります。

 

牛のバターだけではなく、羊や山羊や水牛のバターもあります。

生産地によってバターの個性もさまざまです。

 

ちょうど日本の市場で多様な味噌が売られているのと同じです。

白味噌もあれば赤味噌もあります。

 

米味噌、麦味噌、豆味噌など麹の種類もさまざまです。

生産地による風味の違いも際立っています。

 

日本料理で味噌を使い分けて使うのと同じように、

フランス料理ではバターを使い分けています。

 

料理によって「溶かしバター」や「澄ましバター」を

使うこともあります。

 

日本では馴染みがありませんが「発酵バター」もあります。

その名の通り、乳酸菌で発酵したバターです。

 

豊かな香りと深い風味が味わえるバターです。

ほのかにヨーグルトのような酸味も感じられます。

 

バケットに塗って食べるだけで十分に満足できます。

他に何も要らないほど美味しいバターです。

 

日本では一般に発酵していないバターが流通していますが、

フランスでは発酵バターの方が主流だそうです。

 

日本人がご飯と味噌汁だけで満足できるように、

フランス人はパンとバターだけで満足できます。