
イタリアは世界有数のワイン好きの国ですから、
ワインにまつわることわざがたくさんあります。
ことわざの中にはワインを称賛するものが多く、
ワインを深く愛していることがわかります。
たとえば、「よいワインはよい血をつくる」という
ことわざはよく知られています。
ワインは健康の元という意味ですが、ワイン好きの
言い訳にもしばしば使われることがあります。
日本にも「酒は百薬の長」という言葉があり、
それに近いことわざだと思います。
「よいワインは老人の杖」というのもあります。
ワインは長寿の秘訣であり、老後の楽しみです。
「真実はワインの中にある」に似ているのが、
「ワインを飲むと本性が現れる」です。
「ワインは人を歌わせる」ということわざも、
本性が現れる一つの例かもしれません。
「美味いかどうかを店主に訊くな」というのは、
分かり切ったことを訊くなという意味です。
居酒屋の主人に店のワインが美味いかどうか
尋ねるのは野暮というものです。
「ブドウがなければワインはできない。」
何かを得るには相応の準備が必要です。
じつは、これは私が作ったことわざです。
もともとはワインではなくパンです。
「小麦粉がなければパンはできない。」
これが本家のイタリアのことわざです。
「満杯のワインの樽と酒好きの女房を同時に
持つことはできない。」
相反する二つのものを同時に手に入れることは
できないという意味です。
「樽から抜いたワインは飲まねばならない。」
イタリアではなく、フランスのことわざです。
物事を最後まで成し遂げろという意味ですが、
「乗り掛かった舟」の意味でも使います。
これと同じことわざがイタリアにない理由は、
言わなくても飲むからではないでしょうか。
イタリア人が、樽から抜いたワインを放っておく
わけがありません。飲むに決まっています。
「飲まねばならない」ということわざが要らないほど
ワインを心から愛している国民なのです。