おいしいことば

四季の料理と食材は美しい名を持っています。おいしいことばを探してみましょう。

フルーツゼリーに入れてはいけないフルーツとは何か

 

ゼリーがゼラチンから作られることは知られていますが、

では、ゼラチンは何から作られるのでしょうか。

 

ゼラチンの主成分はコラーゲンであり、

コラーゲンはタンパク質の一つです。

 

主にセキツイ動物の皮革や骨などに含まれているので、

牛や豚のコラーゲンを使ってゼラチンが作られます。

 

ゼラチンを水に溶いて加熱するとゾル化します。

つまりコロイド水溶液になります。

 

それを冷やすとゲル化します。

つまり固形になります。

 

ゼリーは、そうしたゼラチンの性質を上手く利用して、

古くから作られてきた食品です。

 

煮魚の「煮凝(にこごり)」もゼリーと同じ原理です。

魚のコラーゲンが煮汁に溶けて固まります。

 

フランス料理のオードブル「アスピック」も同じです。

日本語では「ゼリー寄せ」と呼ばれています。

 

デザートとしてのゼリーには、果汁や砂糖などを加えます。

甘くつるりとした食感が魅力です。

 

フルーツゼリー、コーヒーゼリーこんにゃくゼリーなど、

様々なフレバーを楽しむことができます。

 

とくにフルーツゼリーには、季節のフルーツの果肉を

入れることがあります。

 

オレンジ、桃、マスカット、ラズベリーなどが入ると、

見た目も色鮮やかになります。

 

しかし、ゼリーに入れてはいけないフルーツがあります。

それは生のパイナップルです。

 

パイナップルには、タンパク質分解酵素が含まれています。

「プロメライン」と呼ばれています。

 

生のパイナップルを食べ過ぎると、口の中がヒリヒリと

痛くなることがあります。

 

それは、プロメラインによって口の表面のタンパク質が

分解されているからです。

 

ゼリーに生のパイナップルを入れると、ゼラチンが

分解されて固まらなくなってしまいます。

 

また、パパイヤに「パパイン」、イチジクに「フィシン」、

キウイフルーツに「アクチニジン」という酵素があります。

 

プロメラインと同様にタンパク質を分解してしまうので、

生のままゼリーに入れない方がよいフルーツです。

 

ちなみにマイタケにも「マイタケプロテアーゼ」という

タンパク質分解酵素が含まれています。

 

ですから、生のマイタケもフルーツゼリーに適しません。

もちろん入れる人はいないと思いますが。

 

ただし、加熱することでそれらのタンパク質分解酵素は、

不活性化します。

 

ゼリーにパイナップルを入れる場合は、加熱処理するか、

すでに加熱処理された缶詰を利用します。

 

マイタケを茶碗蒸しに入れるときも、いったん加熱して

入れると卵が固まらなくなることはありません。

 

もしパイナップルを茶碗蒸しに入れるときも同様です。

もちろん入れる人はいないと思いますが。