おいしいことば

四季の料理と食材は美しい名を持っています。おいしいことばを探してみましょう。

マクワウリのマクワとは何か

 

メロンの原産地は中近東から北アフリカにかけた地域と

考えられていました。

 

しかし、近年の研究によってこれまでの定説が覆され、

北インドが原産地であるという説が出てきました。

 

そこから西に伝わったのが西洋種のメロンとなり、

東に伝わったのが東洋種のウリとなりました。

 

マクワウリもその一つで、アジアの原産です。

日本には縄文時代に伝わりました。

 

おそらく人為的にもたらされたものではなく、

渡り鳥が種子を運んだと考えられます。

 

マクワウリは古くから各地で栽培されているので、

多くの異名を持っています。

 

甜瓜(てんか)、甘露(かんろ)、甘瓜(あまうり)など、

全て「甘いウリ」という意味の名称です。

 

たしかに、胡瓜(きゅうり)や白瓜などに比べると、

マクワウリには甘みがあります。

 

しかし、西洋種のメロンのような高い糖度はなく、

どちらかというとさっぱりした甘さです。

 

そのため果実としても野菜としても重宝され、

デザートにも食材にも適しています。

 

通常「ウリ」と言えばマクワウリのことを指しますが、

マクワウリの「マクワ」とは何でしょうか。

 

「マクワ」は漢字で「真桑」と書きますが、

かつて美濃国にあった真桑村のことです。

 

真桑村が有名なウリの生産地だったことから、

その名がつけられたそうです。

 

現在では真桑村はもう存在していませんが、

真桑という地名は残されています。

 

マクワウリの名も正式な学名に採用されています。

由緒正しい名称として残されているのです。