パスタはイタリア語で麺類のことを表しますが、
じつは英語のペーストと同じ語源です。
麺類だけでなく、小麦粉を水で練ったものを意味します。
ですから、ケーキやパイのこともパスタと呼びます。
菓子類のことはパスティチェリーアといいます。
フランス語のパティスリーと同じ語源です。
菓子職人のことをフランス語でパティシエといいますが、
正しくは「粉練り職人」でしょうか。
フランスのパティシエは正式な国家資格です。
医師や弁護士と同様に社会的地位の高い職業です。
パティシエの女性形はパティシエールといいますが、
フランスの菓子職人はほとんど男性だそうです。
中世から続く厳しい修行制度のせいかもしれません。
イタリアでは、ケーキやパイのパスタと区別するために、
麺類をパスタ・アリメンターレと呼ぶことがあります。
食用のパスタという意味です。
もちろん単にパスタともいいます。
乾燥したパスタはパスタ・アシュッタといいます。
私たちがよく知っている乾燥パスタです。
乾燥パスタは、デュラム小麦粉と水だけで作られます。
イタリアの法律でそう義務づけられているからです。
イタリアのパスタは500種類以上もあると言われています。
スパゲッティのような長いパスタは、パスタ・ルンガです。
日本ではロングパスタと呼ばれています。
マカロニのような短いパスタは、パスタ・コルタです。
日本ではショートパスタと呼ばれています。
日本にもうどんやそうめんなどの小麦粉の麺がありますが、
イタリア人は日本人に負けない麺好きの国民です。
パスタの種類だけでなく、パスタ料理も無数にあります。
もちろん家庭ごとに自慢の味があります。
たいていのイタリア人は信じて疑いません。
自分の母親が作るパスタ料理が最高だと。