子どもの頃、ご飯を残さず食べるように教わりました。
たった一粒のご飯を作るのに一年かかる。
だから大切に食べなさいと。
そこで私は考えました。
たった一粒のご飯を作るのに一年かかるならば、
茶碗一杯のご飯は何年かかるのだろうと。
しかし、一粒でも茶碗一杯でも一年です。
後になってそれに気づきました。
また、こうも教わりました。
一粒のご飯には七人の神様がいらっしゃる。
だから大切に食べなさいと。
そこで私は考えました。
ご飯を食べると、神様が嚙み砕かれてしまうのではないかと。
何だか申し訳ないことをしているように感じました。
もちろん神様は目に見えない存在ですから、
噛み砕かれることはないと思います。
食べものに感謝することは、とても大事なことです。
親から子にしっかり伝えていかなければなりません。
子どもたちは食事を通していろいろなことを学びます。
それを「食育」といいます。
たとえば、お米はどのように作るのか。
ご飯はどのように炊くのか。
単に食べもの関する知識を得るだけでなく、
生きていく力を身につけることができます。
そして食べもののありがたさを知ることができます。