おいしいことば

四季の料理と食材は美しい名を持っています。おいしい食べもののおいしいことばを探してみましょう。

土用丑の日が二回ある理由

令和二年は土用丑の日が二回あります。

令和元年は一回しかありませんでした。

 

土用丑の日が一年に二回あるときは、

一の丑、二の丑と呼ばれることがあります。

 

土用丑の日はどのように決まるのでしょうか。

そもそも土用とは何でしょうか。

 

土用は二十四節気に由来する暦日のことです。

 

立春立夏立秋立冬を四立(しりゅう)といいますが、

四立の直前の十八日間が土用に当たります。

 

ですから土用は一年に四回あります。

 

一般に土用といえば夏の土用のことを指します。

立秋前の七月下旬から八月上旬までが夏の土用です。

 

土用の初日のことを土用の入りといいます。

土用の最終日は節分にあたります。

 

節分は四立の前日で季節の分かれ目のことですが、

一般に節分といえば立春の前日のことを指します。

 

丑の日は十二支を使った日にちの表し方です。

子の日から亥の日まで全部で十二種の日があります。

 

昔から年や日や時間や方角を表すのに十二支が使われています。

十二年に一度丑年があるように十二日ごとに丑の日がやってきます。

 

土用は十八日間ですから丑の日はその間に一回または二回あります。

平均すると二年に一度は二の丑があることになります。

 

二の丑があると鰻の消費量が二倍になるかというとならないようです。

 

一年に一度は鰻を食べたいと思うことはあっても、

十二日後にもう一度とはあまり思わないのかもしれません。

 

たとえるならば、クリスマスが一年に二回あったとしても

十二日後にまたケーキを食べたいと思わないのと同じです。

 

それとも甘いものは別腹でしょうか。