お稲荷さんとは稲荷寿司のことです。
甘辛く煮た油揚げの中に寿司飯を詰めたお寿司の一種です。
さん付けで呼ばれるのはそれだけ親しまれているということですが、
どうしてお稲荷さんと呼ばれるようになったのでしょうか。
お稲荷さんの名前は稲荷神に由来します。
稲荷神はもともと五穀豊穣の神様です。
「いなり」とは稲が生ることを意味します。
そしてその稲荷神の使いがキツネです。
キツネは穀物を食い荒らすネズミを退治してくれるので
いつしか稲荷神の使いという地位を与えられるようになりました。
またキツネの尻尾が稲穂に似ていることから稲荷神の象徴になった
という説もあります。
油揚げがキツネの好物とされているために稲荷寿司と名づけられたようです。
地方によってはキツネ寿司やコンコン寿司という名前もあるそうです。
東日本では円筒型のお稲荷さんが多く見られますが、
これは米俵の形を模したものといわれています。
西日本では三角形のお稲荷さんが多く見られますが、
これはキツネの耳を模したものといわれています。
どちらも稲荷神への信仰から作られたものです。
お稲荷さんには五穀豊穣の願いが込められています。