ミョウガはショウガとともに中国大陸から日本に伝わりました。
香りの強いショウガが「兄の香(せのか)」と名づけられたのに対して
香りの穏やかなミョウガは「妹の科(めのか)」と名づけられました。
いつしか「せのか」がショウガと呼ばれるようになり、
「めのか」がミョウガに呼ばれるようになりました。
じつはミョウガは日本原産ではないかと考えられた時期もありました。
ほぼ日本でしか食用とされていないからです。
しかし人が住む地域以外に自生する種が見つからないことから
人の手によって植えられたものが広がったというのが定説です。
ミョウガは地中の地下茎が伸びて広がります。
栽培に手がかからないので畑の隅に植えておけば勝手に育ちます。
食用とするのは「花ミョウガ」と呼ばれるいわば蕾の部分です。
香辛野菜として香りと味と色と食感を楽しみます。
ハウス栽培は高知県が最も盛んです。
高知県はショウガの生産もまた盛んです。
兄妹揃って高知県で育てられています。
兄妹とは古代の日本語では夫婦のことを意味します。
じつはショウガとミョウガは仲睦まじい夫婦なのです。