7月25日はかき氷の日です。
昔はかき氷を夏氷と呼んでいました。
7と2と5をナツゴオリの語呂合わせで制定したそうです。
また1933年7月25日に山形で当時の日本最高気温40.8℃を記録しました。
それにちなんでかき氷の日を制定したという説もあります。
ちなみにこの最高気温の記録は2007年まで破られることがありませんでした。
近年は温暖化のために40℃を越える日も珍しくなくなりました。
おかげでかき氷の出番も増えています。
かき氷の歴史は古く平安時代に遡ります。
氷の塊を削ったものに甘葛の汁をかけたものが枕草子に登場します。
平安時代にどうしてかき氷があったのでしょうか。
それは氷室(ひむろ)のおかげです。
昔から氷室や雪室と呼ばれる氷の貯蔵庫が各地に作られました。
陽当たりの悪い山陰の横穴や洞窟を利用します。
冬の間にたくさんの天然の氷や雪を貯蔵しておきます。
夏までに厳重に温度を管理して利用します。
氷室の氷を利用できるのは高貴な方々だけです。
ですから夏のかき氷はたいへん貴重なものでした。
江戸時代には富士山の山頂付近で切り出された氷が
江戸の将軍家まで運ばれた記録が残っています。
切り出されたときは巨大な氷の塊でも江戸に着く頃には
ほんの一握りになっていたそうです。
明治時代の夏目漱石の小説に冷蔵庫が登場します。
といっても電気冷蔵庫ではありません。
分厚い木製の箱です。
氷屋さんから取り寄せた氷の塊をその箱に保存します。
保温性が高い木製とはいえ氷は長くもちません。
せいぜい一昼夜で融けてしまったのではないでしょうか。
氷が普及するにつれて天然の氷も売り出されるようになりました。
函館の五稜郭のお濠の氷も函館氷として東京に運ばれました。
水や氷にこだわる人は昔からいたのですね。