柏餅に柏に葉が使われるのはなぜでしょうか。
それは縁起が良いからです。
柏の葉は新しい芽が出るまで古い葉が落ちることがありません。
そのため子孫繁栄の象徴とされています。
もともと大きな葉を食器として使う習慣は古来よりありました。
これを炊葉(かしぎは)と呼びました。
万葉集にも有間皇子が椎の葉に飯を盛る有名な歌が載っています。
蓮の葉や笹の葉に餅米を包んで蒸したり朴の葉に味噌を乗せて焼くと
とても香りが良くなり風味が増します。
柏の葉にも芳香があります。餅を包むと典雅な香りがします。
炊葉がいつしか柏になったという説もあるそうです。
柏餅には小豆あんと味噌あんがあります。
小豆あんの柏餅は柏の葉の表面を内側に折ります。
味噌あんの柏餅は柏の葉の表面を外側に折ります。
理由はわかりませんが、昔からの伝統だそうです。
ちなみに一枚の布団を折って寝ることを柏餅といいます。
演劇界の用語です。
下積みの俳優さんが大部屋で寝るときは柏餅だそうです。
昔からの伝統だそうです。
もちろん今はそうした習慣はないと思いますが。