おいしいことば

四季の料理と食材は美しい名を持っています。おいしい食べもののおいしいことばを探してみましょう。

2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

味の違い

中華料理は食材が多いことで有名です。 とくに広東料理では多様な素材を扱います。 昔から、机以外の四つ足は何でも食べるといわれてきました。 最近では、飛行機以外の飛ぶものは何でも食べるともいうそうです。 中華料理の味の基本は次の5つです。 甜(甘…

縁起のよい木

縁起がよい木は松竹梅だけではありません。 南天(なんてん)も縁起のよい木とされています。 お赤飯や懐石料理の飾りとして添えられることもあります。 南天には「難を転じて福と為す」という意味があります。 樫(かし)と花梨(かりん)は金運をもたらす…

とどのつまりのとどって何?

「とどのつまり」の「とど」とは魚の名前です。 一般には「ぼら」として知られています。 成長するにつれて名前が変わる出世魚です。 「おぼこ」「すばしり」「いな」「ぼら」「とど」と変わっていきます。 地方によって呼び名はだいぶ違っていますが、 最後…

青ネギと白ネギ

ネギには青ネギと白ネギがあります。 九条ネギは青ネギです。 深谷ネギ、下仁田ネギは白ネギです。 青ネギのことを「葉ネギ」、白ネギのことを「根深ネギ」ともいいます。 西日本では青ネギが、東日本では白ネギが好まれるようです。 消費者の嗜好だけではな…

オムレツの由来

その昔フランスの王様が狩りに出かけて空腹になりました。 何でもいいから早く食べられる料理を持ってくるように命じました。 するとオムレツが出てきました。 王様は「ケル・オム・レスト(何て早い男だ!)」と料理人を褒めました。 それが「オムレツ」と…

ラムとマトンの違いは何?

羊の肉はマトン、子羊の肉はラムといいます。 その違いは何でしょうか。 生後12か月頃に門歯が生えると子羊から羊に変わります。 つまりラムからマトンに変わる時期です。 ラムに比べるとマトンには独特の羊肉の臭いがあります。 乳を飲んで育つ間はほとんど…

月夜の蝦蛄(しゃこ)は旨い

握り寿司に蝦蛄(しゃこ)というネタがあります。 エビとカマキリを合わせたような怖い姿をした甲殻類です。 その姿を見ると食べることを躊躇してしまうほどです。 獲れたての蝦蛄を茹でて殻をむいて寿司ネタにします。 エビとはまた違った味わいがあります…

ビール純粋令

カフェでビールを飲んでいるときグラスに虫が入ってしまいました。 さあ、あなたならどうしますか。 紳士的なイギリス人はウエイターを呼んでグラスを換えてもらいます。 おおらかなイタリア人はあまり気にせず、虫を取ってビールを飲みます。 ビール好きな…

毎月22日は何の日?

毎月22日は何の日でしょうか。 答えは「ショートケーキの日」です。 カレンダーを見ると22日の上は15日です。 上に1と5(イチゴ)が乗っているのでショートケーキの日になったそうです。 なかなか面白い発想ですね。 いろいろな記念日がありますが、分類する…

かつお節と削り節の味わい深い関係

日本料理の出汁にかつお節は欠かせません。 かつお節を作るには、まず生のかつおの身を三枚におろします。 血合いのところから背と腹の部分に分けます。 背の方を「雄節」、腹の方を「雌節」といいます。 つまり一尾のかつおから四本のかつお節ができます。 …

メロンと鯛とタヌキはどこ?

あんパンにはあんが入っているのに、メロンパンにはメロンが入っていません。 タコ焼きにはタコが入っているのに、鯛焼きには鯛が入っていません。 天ぷらそばには天ぷらが乗っているのに、たぬきそばにはたぬきが乗っていません。 あんパンもメロンパンも日…

大根は千両役者

「スズシロ」は大根の古称です。漢字で書くと「清白」です。 食べるのがもったいないほど美しく清楚な名前です。 もちろん大根という名前も悪くありません。 とても庶民的で親しみが感じられます。 海老のむき身は片栗粉で洗うと汚れが落ちてつやつやになり…

誰の卵?

タラコはマダラの卵ではなくスケトウダラの卵です。 韓国ではスケトウダラのことを明太と書いて「ミョンテ」や「メンテ」と呼びます。 ロシア語ではスケトウダラのことを「ミンタイ」というそうです。 おそらく韓国語から伝わったのでしょう。 辛子明太子は…

食べ物にもつぶやきがあります。

金沢の治部煮(じぶに)は鴨と野菜と麩を炊き合わせた郷土料理です。 煮るときに「じぶじぶじぶ」とつぶやいているように聞こえるのでその名がついたと言われています。 雑炊のことを「おじや」という地方があります。 これは古くから使われている女房言葉で…